雨の日に、なぜかあらたまって「なにを聴こうか」と考える。
以前から雨の日にはよくショパンのピアノを聴いていた。
きのう(2018年5月7日)、太極拳や図書館や郵便局や買い物など、
出かける用事をすべておえて家に戻ったところで、ひどい風雨になった。
私の作業机は北向きの窓に面していて、ガラスを雨が打つし、庭木の枝の揺れも見える。
雨の日に一人でここに座っているのが好きだ。
音楽を聴き、ぼんやりものを考えたり書き物をしたりする。
きのう選んだCDはバッハだった。
ここ数日バッハがやってきていて、FMをかけたりTVをつけても、たまたまバッハだったりする。
天満敦子さんの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)」。
チャリティーコンサートに出かけたときに買ったもので、天満さんにサインをもらいに行くと
バッハのCDを選んだことをとても喜んでくれた。
これが、とてもよかった。
チェロの深みではなくて、ヴァイオリンの意志の強さみたいなものが今の自分にはしっくりくる。
ルビンシュタインやホロヴィッツのショパンを聴きながら抒情や感傷に浸っていた自分とは違う。
「雨の日にはショパンを」から「雨の日にはバッハを」。
当分これで行ってみよう。
今日はこれまでの暑さが嘘のような、肌寒い曇り。
村田健司先生の歌うフォーレの歌曲がぴったりだった。
はて、晴れの日はなんだろう。
「朝の名曲」として長年ベートーヴェンの「田園」を採用してきたが、最近聞くことはあまりない。
そう思って何気なく顔をあげたら窓を鳥が横切っていった。
晴れの日は鳥の声が最高なのだ。
2018.5.9