毎日が声の探求!(1)

40歳で歌の勉強を始めてから、声のことをつい考えてしまう。というより、自然に観察してしまうといった方がいいか。誰かが歌っているのを見ると、口の開け方や顔面の使い方などじっと見てしまうし、たまに演歌ショーなどTVで見ると、息継ぎのうまさや独特のビブラートにすっかり感心してしまったり。私は絵も描くので色についても同じようなことをしているけど、声に関しては自分が楽器なため、呼吸、体の使い方、食事、体調管理など関連事項はほとんど際限がない。さすがに15年もやっていると、以前は「わかった!これだ!」と思ったことが次の日にはできない、ということがよくあったが、このところ再現力が出てきた。でも、まぁ人間というものはすぐに忘れてしまうので、過去の体験などもふりかえりつつ、声について気がついたことは書いておくことにした。年齢を重ねていったら声はどう変化していくのか、どんな歌を歌うようになるのか、楽しみだ。

まずは今日の練習で体得したことから…。太極拳や気功のおかげで、「ハラ」がしっかりするというか、丹田を意識して重心を安定させることは身についてきた。それでもどうも声の安定感にバラツキがあって納得がいかない。練習もそろそろ終えようという頃、何となく両手を背中下方に回してみた。中指を下にして手のひらを背骨の両脇に置く。じんわり暖かくなってとても気持ちのいい場所である。丹田を引っ込めると同時にここを横に押し広げてみる。つまり寸胴化するわけだが、そのまま、ここを壁のようにして、声が前に行くように支えてみる。するとからだの支えが立体的になって丹田のあたりもどっしりとし、声も安定したように思える。「いいかも」と感じたところで今日は終わり。あしたまたやってみよう。ああ、カウンターテナーのような深くて暖かい中音域が出せたらなぁ、これも試行錯誤の一過程か。

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